新撰組後日譚~SAMURAI達の挽歌

新撰組後日譚~SAMURAI達の挽歌

-明治維新150周年企画 第二弾-

明治9年、一人の男が京都を訪れた。警視庁に所属する藤田五郎、かつての名を 斉藤一という。新撰組の三番隊組長だった剣客である。
斉藤が訪ねたのは、島田魁。函館戦争までを戦い、土方歳三の死を看取った元新撰組二番隊伍長である。
島田は今、京都で家族を支え、町道場を営みながら、隊士の菩提を弔うために西本願寺の夜警を務めていた。
藤田は、ひっそりと暮らす島田にかつての宿敵西郷隆盛の暗殺実行をほのめかす。手を貸して欲しいと―。
西郷が不平士族を率いて蹶起するとの報を受けた明治政府の意向を受けての行動であった。
明治を創った男を明治が葬る―。明治が抱えた矛盾を一人で抱きかかえて西郷は死なねばならなかった。
京都で二人の男が再会した時、時間が過去へと動き始める。幕末のあの時代、侍達の熱く激しい戦いの時代へと―。
西郷がいた。坂本がいた。人斬り以蔵がいた。草莽の士から時代の寵児に駆け上がった男達がいた。そんな男達の中に新撰組がいた。
今二人の男の記憶の中で、過ぎ去った幕末への扉が再び開かれようとしていた…

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