ストーリー
終戦後の昭和二十二年夏。
東南アジア某刑務所の一画に、戦犯死刑囚を収容する“Punishment Hall”、通称Pホールがあった。
そこでは、戦時中捕虜虐待などの罪に問われて死刑判決を受けた元日本兵達が、人生最後の一時を過ごしていた。
戦犯である彼らには、祖国の家族に宛てた遺書を書く事すら許されない。彼らの無念の想いは遠い異国の地で朽ち果てようとしていた。
Pホールに新たに派遣された臨時教誨師は、絶望に打ちのめされた死刑囚達と心を通わせながら、やがて、彼らの想いを祖国の家族の許へ届けようと決意する。
そして、死刑囚達は、密かに遺書を綴り始める。
家族への遺書を認(したた)めながら、彼らの心も少しずつ命の意味を見出して行く。胸の“P”には、Pホールに閉じ込められた“Prisoner”としてではなく、きっと別の美しい意味があるのだとー。
公演情報
公演タイトル | “P”s ~Wings to fly~ |
公演会場 | 吉祥寺シアター |
公演期間 | 2010.11.26-29 |
スタッフ | 作:合馬百香 演出:与儀英一 |